モンキーやゴリラ、ダックス等の足回りで重要なステムキット。 ステムキット選びで重要な、「フォークピッチ」「フォークオフセット」「フォーク経」をご説明します。

ステムキット選びの重要なポイント

フォークピッチとは・・・

2本のフォークの円の中心から中心の距離です。このフォークピッチが広ければ広いほど、太いホイール・タイヤを履くことが出来るのと同時に、8インチや10インチでのディスク化が容易になります。
Gクラフトではフォークピッチ172mm、173mm、199mm(マルチタイプ)、181mm(KSRフォーク)、210mm(KSRフォークのワイドタイプ)225mm(モンキー用スーパーワイド)等々、車種や使用するフォークによって多数ラインナップしています。

オフセット(フォークオフセット)とは・・・

フォークの円の中心から、ステムシャフトの円の中心までの距離のことを指します。この距離が広くなればなるほど、タイヤがエンジンから離れていきます。モンキーに12インチホイール等を取り付ける場合に、タイヤとエンジンの接触を防ぐためにはオフセットの大きなステムキットが必要になります。Gクラフトでは12インチホイールを履く場合、オフセット55mmを推奨しています(下記オフセット55mmの必要性を参照)

フォーク径とは・・・

フォークの直径のことを指します。使用するフォークの経(Φ30や31など)と、ステムのフォーク径が一緒でないと使用できません。NSR50/80用フォークは30φ、エイプ50/100・XR50/100モタードは31φ、KSR1/2/110フォーク(トップ39φ、アンダー41φ)、RS用倒立フォーク(トップ44φ、アンダー48φ)、RS用正立フォークは35φです。
Gクラフトではこのフォーク経に併せて専用のステムキットを多数ラインナップしています。

なぜフロントフォークやステムキットを変更するのか・・・

エンジンの高出力化に伴いノーマルフロントフォークでは対応しきれなくなります。
そういった場合に他車種の高性能フロントフォークを使用し、安定させるとともに、ディスクブレーキに変更し、ブレーキのコントロール性を高めることが可能です。
さらに大径ディスクに変更することで制動力を向上させることも可能です。こういった場合にステムキットの変更が必須となります。

現在もっとも多く用いられているフォークは、NSR50/80用やKSR用があります。特にモンキーの場合、純正のフロントホイールは8インチです。8インチホイールはモンキーの象徴とも言えるサイズですが、走行安定性を高めるために10インチホイールや12インチホイールなどの大径ホイールを装着するのが効果的です。
また大径ホイールに変更すると、フォークが縮んだ時(ブレーキをかけたときなど)に、タイヤがアンダーブラケット、フロントフェンダーと干渉することがあります。フォークを長くすることで、その危険性を回避することができます。

オフセット55mmステムキットの必要性・・・

12インチホイールはフォーク変更はもちろんのこと、ステムキットもオフセット55mmタイプにすることを推奨します。
オフセット40mmのステムキットでは、12インチホイールに変更することでフォークが縮んだ時にタイヤがエンジンに干渉する恐れがあるためです。オフセット55mmステムを使用することでタイヤとエンジンの干渉を回避しています。モンキー/モンキーRの2車種にオフセット55mmの設定があります。
12インチにファルコン製100/65-12(超扁平タイヤ)を履く場合は、外径が10インチとほぼ同等になるため、オフセット40mmでも12インチホイールが装着可能です。

モンキーに12インチホイールを装着する
モンキーにNSRフォーク、ホイールを取り付けた例

173mmと199mm、225mmの設定は・・・

フォークピッチ173mm(KSRフォーク用では181mm)のステムキットは主に当社フロントハブ、NSRホイールを装着する時に多く用いられます。173mmでも最大で3,5Jワイドホイールまで装着することができますが、ディスク化の場合は選ぶローター(NSRフロント220φローター等)によって199mmが必要になります。KSRフォーク用ステムキットはフォークピッチ181mmとなっていますが、KSRフォークの太さにあわせて広げているだけで基本的には173mmピッチと同じ仕様となります。

Gクラフトステムキットの特徴は、173mm(モンキー用)をベースとし、左右13mmずつ広がっていきます。173mmを26mm広げたマルチタイプステムキット(199mm)、マルチタイプステムキットを26mm広げたスーパーワイドステムキット(225mm)です。
なぜ片側13mmずつ広がっているのか。これはホイールのリムとキャリパーなどの関係もありますが、173mmはNSR50/80のホイールを無加工で装着できる幅、199mmは、モンキーの純正ドラムハブを無加工で装着できる幅になっています。

ディスクハブはこのステムキットのフォークピッチに併せてフロントディスクハブは173mmピッチ用、ワイドフロントディスクハブは199mmピッチ(マルチタイプ)ステムキット用、スーパーワイドステムキットは、ワイドフロントディスクハブ(品番39082)+ディスクスペーサー13mm(品番39047)を取り付けディスク化することが可能です。
※フォークピッチ173mmステムキットでノーマルドラムハブを使用する場合は、当社ハブ加工(品番33601)が必要になります。

Gクラフトステムキットの中で最大幅を誇る「スーパーワイドステムキット」
フォークピッチ225mmはアフターパーツのステムキットでも最大幅です。

足回り製品を多数揃えるGクラフトだからこそ、組み合わせに関しても多くのノウハウを持っています。

ステム、ホイールの組み合わせはこちらを参照してください。

組み合わせ一覧