サスペンションって奥深いですよね・・・。
純正サスペンションの場合、調整機構がないのと、標準的なライダーに合わせたセッティングになっています。
さらに価格を抑えるための工夫も多く施されています。
ですが、自分の乗り方、スタイルに合わせたい場合、サスペンションを変更するのが一般化してます。
そしてここからが本題で、GcraftがYSSとコラボして販売しているサスペンションも標準体重(60kg~70kg)にマッチするようにバネレート、ダンピング等を合わせています。
そうすると「標準体重より軽いライダー、重いライダーはどうすればいいの?」という疑問が出てきます。
スプリングはリペア部品としてYSS JAPANから販売されてますが、どのバネレートを買えばいいのか?とまた疑問が出てきます。そこで今回はHD(ヘビーデューティー)仕様を製作することになりました。
ここで大事なスプリングの話になりますが、コラボサスペンションのスプリングはダブルレートを採用しています。
ダブルレートとは、ソフトな初期レートで路面の小さなギャップを吸収し、ストローク後半ではレートが増大して高負荷に対応する仕組みです。
つまり、スプリング単体で「奥ではしっかり踏ん張る」ようにセッティングできるのが特徴です。
コラボモデルのモンキー125用のサスペンションの標準レートは「8-12」です。
そこから「13-18」「15-22」といった異なるレートがラインナップされています。
ちなみに高いレートが標準採用されているのは、車重が重い車両や二人乗りを想定した車両です。
今回のHD仕様のサスペンションは標準体重を90kg~100kgのライダーに合わせて製作していきます。
手順は「レートを変更して組み込む → テスト → 違うレートを組み込む → テスト」を繰り返す流れです。
スプリングは主にクッション性に影響しますが、伸び側の「ダンピング」も重要です。
調整機構は30段階あり、高いバネレートで90~100kgのライダーが乗っても調整範囲内に収まるか確認します。(範囲外の場合はバルブ等の変更が必要です)
フロントのフォークアップグレードキットはPDバルブ自体は共通品を使用し、バネレートの違いでテストを行っていきます。(オイルの番手や油面変更で更にセッティングも可能です)
テスト走行では、通常走行、ギャップ路面での吸収性、高速域での安定性などを確認していきます。
柔らかすぎると底突きしてサスペンションや車体の破損につながり、硬すぎると乗りにくくなります。
そのため、この「ちょうどいい乗りやすさ(快適性)」を求めて、何度もテストを重ねていきます。
現在はテスト段階ですので、完成したサスペンションを楽しみにお待ちいただければと思います。